キャリアアップ助成金の概要

キャリアアップ助成金の概要

キャリアアップ助成金とは、有期契約労働者、パート・アルバイト、派遣労働者など、いわゆる「非正規雇用」の労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、これらの取組を実施した事業主に対して返済不要の助成金が支給されます。

有期労働者やアルバイトなどの非正規雇用者を正社員にするなどの新たな制度を会社が設け、更に実際に対象者が発生した時に受給できるもので、キャリアアップ助成金は日本国内の非正規労働者の減少を目的に、厚生労働省が特に力を入れている助成金です。私もハローワークで助成金の担当職員に質問したりしますが、雇用保険の助成金では最も申請の多い助成金です。

キャリアアップ助成金は目的に応じて、下記の3つのコースが用意されています。

 

3つのコース

・正社員化コース
派遣社員やアルバイトなど、有期契約労働者等を正規雇用、あるいは多様な正社員等に転換する際に助成されます。

・人材育成コース
派遣社員やアルバイトなど、有期契約労働者等に対して業務上必要でかつ従業員のキャリアアップにつながる職業訓練を行った際に助成されます。

・処遇改善コース
派遣社員やアルバイトなど、有期契約労働者等の賃金規定等の改定、健康診断制度の導入、賃金規定等の共通化、週所定労働時間を延長し、社会保険加入ができるようにした際に助成されます。

 

支給対象になる事業主は?

・雇用保険適用事業所の事業主であること
・雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理者を置くこと
・雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者にキャリアアップ計画(有期契約労働者等のキャリアアップに向けた取り組みを計画的に進めるため、対象者、目標、期間、⽬標などのおおまかな取り組みイメージを記載した資料)を作成し、管轄労働局長の受給資格の認定を受けること
・キャリアアップ計画期間内にキャリアアップに取り組んだ事業主であること

※上記の用語だけ見ると分かりづらいですが、雇用保険に加入している会社様であれば支給対象になる可能性があります。

 

受給の為のポイント

キャリアアップ助成金では、どのコースを利用する場合でも、「我が社ではこのような計画に基づいて、社員のキャリアアップを推し進める」ということを宣言するための「キャリアアップ計画書」を、事前に提出する必要があります。

キャリアアップ助成金の対象となる会社は、従業員が中長期的に働くことのできる環境を整えて、雇用関係が継続する(さらに言えば社会保険の加入者が増える)よう計画的に努力している会社です。従って従業員の働く環境を整えて会社の成長を目指す事業主様は積極的に受給するべきです。

計画書の提出から支給申請まで、短くとも半年以上はかかる制度ですので、長期間に渡り整合性を取り続けるためには、計画書の書き方はとても大切です。就業規則の整備なども必要になる為、助成金の申請を代行することが認められている社会保険労務士に依頼するのも有効な手段の一つでしょう。

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