今回は「ストレスチェックの義務化」についてです。
厚生労働省は先日、働く人の心理的負荷を調べる「ストレスチェック」を、2028年4月から全事業所で義務化する方針を明らかにしました。
ストレスチェックとは、労働者が80問程度の質問票に回答することで自身のストレス状態を把握し、メンタルヘルス不調を未然に防ぐための検査で、検査結果を労働基準監督署に報告する必要があります。
現在は、従業員50人以上の事業所について年1回のストレスチェックの実施と報告が義務付けられていますが、従業員50人未満の事業所は努力義務にとどまっています。
ストレスチェックそのものの実施義務違反に対する直接的な罰則は現行法上ではありませんが、関連する義務違反に罰則が適用されます。
労働基準監督署への実施状況の報告を怠ったり、虚偽の報告をしたりした場合には、労働安全衛生法に基づき50万円以下の罰金が課せられる可能性があります。
またストレスチェックを実施すると、高ストレスの従業員を会社が法的に認識したことになります。
高ストレス者を放置し、何か問題が起きた場合、会社は労働契約法上の安全配慮義務違反に問われ、高額な民事賠償請求につながる可能性があります。
もしもに備え、会社はストレスチェックの結果だけでなく、ストレスチェック後に高ストレス者に講じた措置の記録を保存しておくことが推奨されます。
50人未満の事業所については2年後からの義務化となりますが、頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。