令和10（2028）年10月に、雇用保険法の大改正がなされることが確定しました。

現在、雇用保険の被保険者加入要件は原則として所定労働時間が週20時間以上の労働者ですが、これが週10時間以上の労働者に変更されることになりました。

前提条件として雇用保険に加入するためには、雇用契約を結んでいる必要があります。
これは、正社員、契約社員、パートタイム労働者など、さまざまな形態が含まれます。

現状、所定労働時間が週20時間未満の労働者は、雇用保険の加入対象外になっています。

近年、女性を中心に週20時間未満の労働者が増えている社会情勢を見据え、雇用保険の加入対象外とされてきた「週20時間未満」の労働者についてもセーフティーネットを拡大する方向となりました。

所定労働時間が週10時間以上の労働者が雇用保険の加入対象となると、ほぼ全ての労働者が雇用保険の加入者になります。

労働者としてはありがたい制度変更ですが、会社としては雇用保険加入者が増えることになるので、雇用保険資格取得届や雇用保険資格喪失届・離職票の作成といった事務手続きが増えます。

また週20時間未満の労働者に対して新たに雇用保険料がかかりますので、労働保険料の負担が増えることになります。労働保険料の計算の際は注意が必要になります。