高年齢雇用とは、主に高齢者(一般的には65歳以上)を対象とした雇用のことを指します。
日本では、少子高齢化が進む中で、高齢者の雇用促進が重要な課題となっています。
現在、定年年齢を65歳未満としている企業は、65歳まで希望者全員を雇用する高年齢者雇用確保措置を講じる義務があります。
ただし一定の要件を満たした企業は、2025年3月31日までの間は、労使協定において継続雇用の対象者を限定する基準を設け、一定の年齢以上の人に対してその基準を適用することができるとされてきました。
この経過措置を適用している企業では、労使協定を締結した上で、就業規則において、以下のように経過措置の対象となる年齢を段階的に定めています。
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ご覧になるとお分かりになるかと思いますが、この経過措置が、2025年3月31日で終了します。
2025年4月1日以降は原則通り定年退職となる本人が希望し、解雇事由または退職事由に該当しない限りは65歳までの継続雇用が求められることになります。
会社の就業規則や雇用契約書の見直しが必要になってきます。
さらに2021年4月から70歳までの就業機会の確保が努力義務となっています。
70歳までの高年齢者雇用確保措置では、「継続的に業務委託契約を締結する制度の導入」や、「事業主が委託や出資(資金提供)する団体が行う社会貢献事業への従事」も選択肢として挙げられています。
今後は、企業における65歳以降の高年齢者の活用も活発になるかと思います。
企業として高年齢者にどのように働いてもらうかの制度構築が重要になります。
今後も日本の人口減少が見込まれる中で、高年齢者は一層の増加が見込まれます。
高年齢者には、就業している方も多いですが、就業には至っていないが就業意欲のある方々も多くいます。高年齢者の就業意欲を生かし、就労へつなげることが重要です。