自民党総裁選が9月27日に行われ、石破茂氏が総裁に選出されました。
当初は小泉進次郎氏が最有力とされていましたが、小泉氏は上位2名の決選投票にも残れず。
高市早苗氏と石破茂氏の決選投票の結果、石破茂氏が勝利しました。
今回、9名の立候補により争われた総裁選ですが、当初は小泉氏と石破氏の決選投票を予想していた方が多かったかと思います。
しかし討論会がはじまると小泉氏が民放番組や公開討論で、質問とずれた答えをするようになり雲行きが怪しくなります。
また解雇規制の見直し(緩和)について当初大々的に打ち出しましたが、本人の理解不足もあり、多くの方面から叩かれました。最後の方は解雇規制についてほとんど言及しなくなっていたかと思います。
解雇規制については、社労士から見てもかなり無茶なことを言っているなと思っていたので、小泉氏が総裁になったらこの問題は一体どうなるのだろうかと心配はしていました。
高市氏は抜群の討論力で一気に党員の人気が高まりました。
私はあまり高市氏を知りませんでしたが、確かに高市氏の発言は明確で分かりやすく、特にネット上では圧倒的な人気を誇っていました。(ただし熱狂的な高市信者が、ネット上で他の候補者を叩くことも多く、これが決選投票でマイナスになった可能性も否定できません)
1回目の投票で、高市氏は議員票及び党員票の合計でトップになりました。
議員票は1回目の投票から麻生派の応援が予想されていたため驚きませんでしたが、党員票のトップは驚きました。党員の多い都市部でほぼ石破氏を上回っていたためです。
高市 議員票72票 党員票109票 計181票
石破 議員票46票 党員票108票 計154票
小泉 議員票75票 党員票61票 計136票
ここで小泉氏は脱落し、上位2名が決選投票前に5分ずつの演説をしました。
私はどちらかを応援していたわけではないので客観的な目で演説を見ていましたが、決選投票前の演説に関しては、石破氏の圧勝だったと思います。
石破氏は最初は静かな口調で、自分の過去の行いの反省の弁を述べ、子供の頃の思い出を振り返りました。そして徐々に口調が熱くなり、最後は自民党の為に全身全霊で頑張ると必死に訴えました。
普段の討論会で石破氏は結論が見えてこないことも多いのですが、この日の演説は圧巻でした。
一方で、高市氏は既に総裁になった後のような演説でした。
各方面への感謝の気持ちを述べていたのですが、いつものような雄弁さがありませんでした。
(制限時間を1分以上過ぎてしまい、途中で演説を止められたのも印象がよくなかったです。)
もしかしたら1回目の投票結果を見て、高市氏は既に石破氏に勝ったつもりになっていたのかもしれません。
そして皆様の知る通り、結果は石破氏の大逆転勝利となりました。
石破氏 計215票 高市氏 計194票
決選投票は派閥の論理が働いたのは否めませんが、私は決選投票前の演説が何票かの議員票を動かしたのではないかと推察しています。