近年、民間の退職代行サービスを使う退職者が増えています。
退職代行サービスとは、簡単に言うと退職代行会社が、退職の意思を退職者の代わりに会社へ伝えるサービスです。
退職代行会社は「労働組合」と提携していることもあり、会社との交渉を「労働組合の組合員」が団体交渉権を持って行うこともある為、注意が必要です。
民法では、一般的な社員の場合、原則として退職の意思を伝えてから2週間後に退職が確定します。
しかしながら人手不足の昨今、会社側は従業員の退職を簡単に認めたくないかと思います。
従業員が退職代行サービスを使用する理由としては「退職したくても会社に言い出しにくい」「退職したいことを伝えたが退職を認めてもらえない」などの理由があります。
特に最近の若者は、退職時に会社とやりとりすることに煩わしさを感じているようです。
それだけに若者を中心に退職代行サービスの利用者は年々増えています。
経営者にとって、「退職の意思」は従業員から直接伝えられるのが当然だという認識があるかと思います。
万が一、退職代行会社から連絡がくると、経営者は嫌な気持ちになったり、時には冷静な判断ができなくなります。
その気持ちはよく分かりますが、退職代行会社にお金を払ってでも退職したいという従業員を無理に引き留めても復職の可能性はほとんどないと言って良いでしょう。
気持ちをぐっと抑えて、従業員本人の気持ちを汲み、退職手続きを速やかに進めることが望まれます。
もし退職者に退職代行サービスを使われた場合には、その原因をしっかりと検証して、再発を防ぐようにする必要があります。
退職した従業員の人間性にもよるかもしれませんが、過重労働や残業代の未払い、ハラスメントなどの問題が無かったかどうかしっかりとした検証が必要です。