完全電子化の動き 士業の仕事は無くなるのか。

電子化 士業

2020年に向けて急速に手続きの電子化が進んでいる。更にマイナンバーの導入により既に一部の手続きが不要になっている。(私は社労士の為、例えば年金事務所の氏名変更や住所変更がある。)「士業」と「手続き」は切っても切り離せない為、士業の仕事が無くなるのではないかという懸念は拭い切れない。

政府の方針はこうだ。
デジタルファースト=100%オンライン化
ワンスオンリー=マイナンバーで情報収集
コネクテッド・ワンストップ=一つの役所で完結

 

更に政府は2021年度を目標に企業による税・社会保険料関連の書類の作成や提出を不要にする検討に入っていることが明らかになっている。

社労士は顧問契約によって、顧問先の手続きを一任されている場合が多い。つまり手続き自体が無くなれば社労士も不要という会社が出てきてもおかしくないのである。(手続きの多いとされる行政書士や司法書士、税理士、会計士、弁理士も同様のことが言える。)

ただ一方で行政への申請手続きを全て中小企業で行えるかというとそれも疑問が残る。そこまで知識が無くてもできる簡単な手続きはもちろんあるのだが、専門的な知識が必要となる手続きもあるからだ。中小企業においては少なくとも「手続きについて相談する専門家」は必要になるのではないかと思う。(数十年後若しくは数百年後にはAIが発達してそれすらも全て解決するかもしれないが。)

どちらにせよ手続き関係の単価が下がるのは間違いない。相談業務に特化するのか、セミナーや研修に特化するのか、人を雇って大量に手続きをこなすのか、それとも士業として新しい道を見つけていくのか。各士業が明確な目的を持って行動しないと生き残れない時代なのだろう。